暑い日などには何もしなくてもダラダラと汗が出てきますね。
さぞかしやせただろうと思ってみると変わり映えなし。
また、昔は運動した時には全身に汗をかいたのに30歳を過ぎたあたりからなぜか上半身ばかり、顔や頭皮からも汗をかいたりして。
体質が変わったのかしら?と思っている方も多いのではないでしょうか?
そもそも汗って体重とどう関係するのか、汗をかいても痩せないのはなぜなのか、まとめてみました。
もくじ
2種類の汗の仕組みと働き。痩せる汗、痩せない汗はどうちがう?
エクリン腺とアポクリン腺
人の体にはほぼ全身に汗の出る汗腺がありますが、汗腺には2種類あります。
それが「エクリン腺」と「アポクリン腺」です。
エクリン腺はほぼ全身におよそ200万個から300万個ある分布され分泌されており、
そこから出る汗の99%が水分でさらっとしています。
主に体温を調節するために汗を出しますが、緊張や、辛い食べ物でも出てきますね。
掌や足の裏にも多く分泌されているため手が汗ばみやすいというのはそのためです。
エクリン腺の活発な人が「汗かき」体質といえます。
一方、アポクリン腺は体の一部にしかありません。
脇の下、性器の周辺、へそ、乳輪、肛門周辺、耳の穴などから分泌される汗は
ドロドロとしており「デトックス汗」とも呼ばれています。
この汗には中性脂肪や脂質、たんぱく質、アンモニアなどの老廃物を含んでおり、
汗そのものは無臭ですが雑菌と結びついてにおいを発生します。
このにおいのひどい状態を「わきが」といいますがアポクリン腺の量が多い、活発な方だといえます。
痩せる汗、痩せない汗のちがいは?
◆ミネラルを喪失
ダイエットの成功には基礎代謝を高めていくことが重要となりますが、
そのためには体の中にマグネシウムやカルシウムといったミネラルを保持することがとても大切です。
実は、これらのミネラルがもっとも失われやすいのは汗なのです。
痩せる汗とは、あまりミネラルを喪失しないよう必要最低限の量で体温を下げることのできる汗で、小粒でさらさらとした汗です。
逆に大粒でダラダラ流れる汗には大量にミネラルをも喪失してしまい基礎代謝の低下は避けられません。
ミネラルが多く含まれるためしょっぱいのも特徴です。
こういう汗は痩せない汗と言えるでしょう。
◆汗をかきにくい、一部だけかく
痩せない汗には、運動不足と新陳代謝の低下によって、汗をかかないまたは一部だけかくということもあります。
ずばり、汗をかかないと汗腺はどんどん休止してしまいます。
現代は一日中オフィスワーク、クーラーの部屋でのパソコン作業。
歩くのはせいぜい通勤時間のみ。という方も多いのではないでしょうか?
そうすると汗腺が機能しなくなり汗を出さなくなっていきます。
しかし、暑ければ体温調節のために汗を出さなければなりません。
その結果、心臓にも近くよく動いている上半身や顔からばかり汗が出るようになるのです。
自分では汗をかいていると思っていても、体の新陳代謝は悪くなり、痩せにくい体質になってしまっているかもしれません。
汗は自分でコントロールできるの?痩せる汗のかき方が知りたい!
では、痩せる汗、つまり汗をかいて痩せやすい体質にするにはどうすればよいでしょうか?
痩せる汗をかくには、まず全身の汗腺機能を目覚めさせることが第一歩。
手軽にできるポイントをご紹介します
手足高温浴
・約42度位のお湯に肘から先と膝から下を10分~15分つける。
⇒特に機能がわるくなりやすい手足の汗腺を高温の刺激で集中的にトレーニング
・お風呂上りは水分補給しながら自然に汗を乾燥させる
⇒クーラーで一気に冷やすのはNG
耳ヨガ
人差し指と中指で耳を挟んで1分ほど上下にこすります。
耳には多くのツボがあって、こすることで全身がポカポカしてきます。
全身をあたためて、代謝を上げることを体に覚えさせていくことができます。
全身運動
もちろん運動は効果的。特に下半身を使っての軽い筋トレは、足の筋肉を鍛えてダイエットには◎!
20分以上のウォーキングで体の中から温めて全身の汗腺を目覚めさせましょう
大豆、豆乳を飲む
汗とともに喪失してしまったミネラルの補給にはレシチンが◎!
大豆製品、豆乳にはレシチンが豊富です。
日常から意識してとるようにしましょう。
デブが汗かきなのはどうして?痩せると治る?
太っている人って一人だけ汗をかいていることがよくあります。
お悩みの方も多いかもしれません。
太っている人は汗をかきやすいのでしょうか?
⇒答えは「YES・イエス」です!
肥満の人が汗をかきやすいのは以下の通りです。
・「皮下脂肪」が多いため普通の人よる日常生活での体温が上がりやすく、体温を下げるため普通の人より汗をかきやすい。
・日常の運動不足により酸素をうまく摂取できずに痩せない汗(ミネラルなどが含まれた汗)を大量にかいてしまい、基礎代謝を下げる悪循環となる
では、痩せれば「汗かき」でなくなるかどうかというと、もともとの汗腺の活発さにもよりますので一概には言えませんが、上記のような汗のかきかたは改善できるはずです。
まとめ
たかが「汗」されど「汗」。日常でよく目にする自分のかいている汗でも、いろいろなことを発していることがわかりますね。
「汗をかいているから体の循環ができているハズ」とあなどるのは禁物。
もし汗のかき方が以前と変わったなと思うことが多くなったなら、これを機会に自分の全身の汗腺を目覚めさせる時間をとってみるのもいいかもしれません。
いつまでもイキイキと全身から「痩せる汗」「いい汗」をかいていきたいですね!